リネンは裏返さずにご返却ください

デュベ(布団カバー)を裏返しにしてリネン工場に返却することは、一見すると利便性や見た目の問題にすぎないように思われがちですが、実際にはリネン(業務用リネン製品)そのものの耐久性や寿命に大きな影響を及ぼす可能性があります。

業務用のリネン類は、通常、繰り返しの洗濯や乾燥、アイロニングにも耐えうるように設計されています。しかし、デュベを裏返した状態で使用すると、縫製の裏側や、内部構造が表面に露出することになります。これにより、以下のようなリスクが発生します。

まず第一に、縫い目やパイピング部分など、通常は外部からの摩擦を受けない構造が、直接擦れや引っ張りの影響を受けやすくなります。このような摩擦の蓄積は、糸のほつれや破れ、さらには生地自体の劣化を早める原因となります。

第二に、裏面にはタグや縫製の継ぎ目などが存在するため、使用時の快適性が損なわれるだけでなく、これらの部分が異常に摩耗しやすくなります。特に、業務用洗濯機やアイロナー(リネン仕上げ機)を使用する施設では、このような部位への過剰なストレスが集中しやすく、結果的に製品の破損や寿命の短縮につながります。そして破損してしまうと弁償扱いとなり、お客様にとって不要なコストが発生することに。

弊社側ではすべて表にするようにしておりますが、もしそれが漏れてしまうと、さらに、裏返しにされた状態で洗濯や仕上げ工程に入った場合、本来の洗浄・仕上げ効率が低下する可能性もあります。たとえば、汚れが溜まりやすい面が内側に入り込んでしまうことで、洗浄が不十分になり、再洗や追加作業が必要となるケースも考えられます。

以上のように、デュベを裏返しに使用することは、単なる見た目や使い勝手の問題にとどまらず、リネンの劣化を早め、結果的にコスト増となってしまいますので、お客様に置きましては、デュベは裏返しにせずにお戻しいただきますよう、清掃の皆様にご伝達のほど、よろしくお願いいたします。

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